男性の離婚相談

Q 突然妻が子どもを連れて出て行きました。離婚したくありません。どうすればよいでしょうか。

「家を出ます。後のことは弁護士に頼んでいますので,弁護士に連絡して下さい。」

仕事から帰宅すると,突然妻が置き手紙を残し子どもを連れて出て行ったとご相談を受けることがあります。

妻が離婚を決意した場合,多くの場合,自宅を出る前から弁護士に相談して家を出る時期,転居先を秘匿することや離婚調停を既に申し立てていることも少なくありません。

この場合,妻が勝手に出て行ったことに怒り,妻の実家や職場に押しかけたり,子どもを無理矢理取り戻そうとする行動に出ることは,最も悪い対応であり,むしろ離婚を早めさせる結果となります。また,生活費を止めることも,離婚を認める方向に裁判所が認定する要素となります。また、場合によっては、早期にお子さんの引渡しを求める必要もあります。出来る限り,早期に弁護士に相談し,アドバイスを受けながら,夫婦関係の修復に努力することが必要となります。 

Q 別居中の妻が子どもに会わせてくれません。子どもに会う方法はないでしょうか。

別居した妻は、夫に対して不信を抱き、子どもを会わせると連れ去られるのではないか、子どもに悪口を吹き込まれるのではないかと子どもとの面会を拒否するケースが少なくありません。しかし、夫が妻の態度に怒り、「子どもに会わせろ!」と強硬に権利を主張することは避けるべきです。

 このような場合、まずは弁護士を通じて妻にお子さんとの面会交流を申し入れ、これが拒まれるようであれば面会交流の調停を家庭裁判所に申し立て、面会の具体的な方法やルール作りを協議することになります。父母が別れて暮らしていても、お子さんにとっては大事なお父さんお母さんです。面会交流は、お子さんの負担にならないよう、お子さんの健全な成長を第一に考えて進める必要があります。信頼できる弁護士のアドバイスを受けながら協議を行うことをお勧めします。 

Q 妻が離婚原因は私のDVだと主張しています。夫婦喧嘩で大声を出したことはありますが、手を出したことは一度もありません。

離婚訴訟の中で、妻から婚姻期間中の夫の行動や言動について、「精神的虐待」「言葉の暴力」「モラルハラスメント」等と主張されることが多くあります。婚姻生活上の細かい言動について、夫は憶えていなくても妻は比較的よく記憶していることもあるようです。夫のDVが認定された場合は、妻の離婚請求が認められたり、夫に慰謝料の支払いが命ぜられたりする場合もあります。

この場合は、婚姻期間中の事実関係を詳細にお聞きし、妻の主張が過大や誇張である場合には丁寧な反論が必要となります。信頼できる弁護士のアドバイスを受けながら、離婚協議を進めることをお勧めします。

Q 妻が浮気をしていました。大変ショックですが、子どものこともあり離婚するか悩んでいます。

仕事を持つ妻が増え、妻が夫以外の男性と親しくなる事例が増えています。

妻に不貞行為があった場合、民法770条1項1号は、「配偶者に不貞な行為があったとき」を離婚原因と規定しています。

しかし、夫婦間にお子さんがいる場合、妻と離婚をするか否か深く悩まれる男性も多くおられます。

この場合は、まず、妻の不貞行為の立証が可能なのかどうかをよく検討することが必要となります。そして、妻と離婚せずに浮気相手の男性に対して慰謝料請求をするのか、離婚に踏み切り妻にも慰謝料請求をするのかを丁寧に考えていくことが必要です。妻の浮気を疑った早い段階で信頼できる弁護士にご相談することをお勧めします。

Q 妻から毎日罵られています。体調がおかしくなり耐えられません。離婚できるでしょうか。

「こんな給料しかもらってこない。」

「浮気してるんじゃないの。」「バカ旦那。」

夫婦間の暴言や言葉の暴力は、以前は夫から妻に対するものが圧倒的に多い傾向でしたが、最近は妻からの暴言に悩む夫も多いようです。ただ、一般的には、「DVを受けるのは女性」という考えが根強くあることも事実です。

この場合は、妻から受けた暴言、虐待行為について丁寧に聞き取り、その事実を主張・立証できるかがポイントになります。また心療内科に通っているのであれば診断書を提出することも重要です。

男性が被害を訴えることは、羞恥心や抵抗感があり容易ではありません。早い段階で信頼できる弁護士に相談し、対処することをお勧めします。

Q 私の不倫が原因で別居しました。身勝手は承知ですが妻と離婚できるでしょうか。

不倫をした夫から離婚請求を求める場合、離婚原因を作った「有責配偶者」である夫からの離婚請求が認められるかが問題となります。

この場合、最高裁判所(昭和62年9月2日判決)は、有責配偶者からの離婚請求であっても①夫婦の別居が当事者の年齢・同居期間と比較して相当の長期間に及び②未成熟の子が存在しない場合には、③相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状態におかれる等離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するような特段の事情の認められない場合」には、離婚請求が認められる余地があることを判断しました。

実際の離婚訴訟では、別居期間が長期間に及ばない場合でも、妻に対する別居期間中の生活費の支払いはもちろん、十分な慰謝料支払い、財産分与を提示することで、妻と和解し離婚が成立する場合もあります。信頼できる弁護士に相談することをお勧めします。